大規模河川堤防の河川水及び降雨の浸透特性に関する現地観測 2024年6月19日 最終更新日時 : 2024年6月19日 佐古 俊介 著者 佐古 俊介/一般財団法人 国土技術研究センター 高橋 耀介/一般財団法人 国土技術研究センター 上野 俊幸/応用地質(株) 説明資料 20240619_発表資料-1ダウンロード
今回ケースでは外水位による影響は一旦切り離せると思いますので、裏法尻の水位上昇と降雨の影響分析に焦点を当てられるものと理解しました。
その上で、以下2点質問です。
1.全編にわたり「裏法尻」の水位上昇に着目されていますが、その理由について教えてください。(ここがやられると致命的被災に繋がりやすそうではありますが、著者のお考えとしてはいかがでしょうか)
2.天端、裏法に降った雨が法先に向かって流れ下る過程で、堤体表面流と直下の浸透流とのインタラクションにより、降雨の堤体への浸透量が決まってくるように思われますが、現行の計算手法でも問題なく表現できていると考えればよいでしょうか?裏法尻水位を再現する上での降雨浸透のモデル化の寄与度は小さいものなのでしょうか?今回の観測、計算の中でお気づきの点あれば教えていただけると幸いです。
ご質問ありがとうございます。
1.ご指摘の通り、裏法尻部分がやられると、場合によっては連続的なすべりにつながることもあるため、着目しております。
2.現状の解析では、計算メッシュの直上の降雨に対しては、透水係数に応じて決まる降雨浸透量が堤体に入りますが、斜面を伝って流れてくる浸透量までは表現しきれていません。今回の堤体の表面の透水係数が10-7cm/sで5mm弱程度の降雨が全量浸透すると推定され、それ以外は表層を流下するものと考えられますが、降雨の強度が大きく流下分が大きいと裏法尻水位を再現する上で無視し得ないものになると思います。
今回の同定解析においても、見直し後の解析水位は、観測水位を下回る結果となっていることからも、降雨の浸透を表現できていないと思います。これについては、今後の課題になってくると思います。
ご回答ありがとうございます。特に2点目については、今後モデル改良する場合の論点の1つになると感じました。今回の研究のように、降雨被害の実態把握、現地観測データの蓄積・分析から、従来法の改善に向けた議論につなげるのは説得力があり、引き続きご検討いただくべき重要な取り組みだと感じました。