洪水前後の河道三次元地形データを用いた今後の河道管理手法の提案

著者

  • 秋田麗子/日本工営株式会社
  • 西口亮太/日本工営株式会社

説明資料

洪水前後の河道三次元地形データを用いた今後の河道管理手法の提案” に対して5件のコメントがあります。

  1. 鈴田 裕三 より:

     貴重な研究成果の共有をありがとうございます。業務でALB計測にも携わっている者ですが、ご指摘のとおり、ALBデータが二時期揃う事例はまだ珍しく、ALBとLP(水中部を除く)データの比較により限定範囲における土砂堆積の把握を行うなど、ALBの性能がフルに発揮されていないのが現状と思います。今後、二時期のALBデータが揃った場合の河川管理の高度化について、平面二次元河床変動計算の結果も含めて展望を示していただいたのは、非常に意義のあることだと思います。
     本研究のポイントは二時期以上のALBデータがそろうことで何が可能になり、精度が向上するかということだと思いますが、スライド7~27までの検証1においては、一時期のALBデータは従来得られた情報ではなく、新たに得られる情報に区分されていたので、やや研究の立ち位置の整合性が気になりました。
     また、スライド12においてAーA’における縦断図を作成していますが、この測線は2021年4月の澪筋でしょうか?同じ位置で比較することは基本と思いますが、澪筋が変化している河道の落差を議論する場合には、澪筋で断面を作成しないと落差拡大とは言えないのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
     細かな指摘で恐縮ですが、コメント等いただければ幸いです。

    1. 秋田 麗子 より:

      鈴田様
      ご意見・ご指摘ありがとうございます。
      ●検証1では、ご指摘のとおり、ALBについては、一時期しか得られない場合も含めて、「新たに得られる情報」の1つとして整理しています。本来は、一時期のみの場合、二時期以上の場合を分けて三段階での整理とすべきところですが、限られた紙面の関係上、まとめて2分類としました。
      ●A-A’縦断図については、ALBでは任意の測線上で縦横断面を確認できるため、事前に複数の測線で縦断図を作成の上、最も分かりやすいものを掲載しました。

      1. 鈴田 裕三 より:

        ご回答ありがとうございました。
        縦断図については、no.11スライドで位置関係と二つの固定砂洲の落差に注目していることがよくわかりました。そのため澪筋に交差する測線で断面を作成したということで納得いたしました。

  2. 新保 友啓 より:

    大変貴重な研究成果の共有をありがとうございます。大変興味深く読ませていただきました。
    短い期間でとられた二時期のALBのデータをもとにすることで、不確実性の少ない検証データを用いて数値解析の精度検証を行うことができ、モデル自体の精度向上が見込めるということについて共感しております。今回のようなデータをもとに様々な技術者が解析を行い分析を深めることで、数値解析技術の向上が図れることを期待しています。

    2点質問です。
    質問1:計算に用いる流量について。
     検証に用いている洪水波形について、期間中の大きな2洪水を対象としていますが、その間の期間で300m3/s超えの洪水もあり、少なからず河床変動に影響があると思いました。計算資源も限られる中ですべて計算することは難しいと思いますが、不確実性を下げるという意味で計算の対象洪水の絞りこみの考え方は重要と考えています。

    質問2:粗度係数等の調整で再現性が上がったことについての解釈
     粗度係数や植生モデルの設定を変えることで、確かに実績の河床変動の再現性は上がっていますが、なぜこのような設定することで再現性が向上するのかについて、どのような解釈をされていますでしょうか。解析モデルの信頼性を高めていくためには、他の洪水や他の河川等にも適用可能になるように、各種パラメータや要素モデルについての理解を深めていくことが重要であると考えています。

    1. 西口 亮太 より:

      新保様

      先ほどPS内で口頭で説明させていただきましたがこちらでも回答いたします。

      ◯質問1について
       一般的な方法は申し上げにくいですが、本検討では、キャリブレーションとして上位2波形の場合と上位3波形を比較して、大差が無かったため、前者を採用しました。経験的にですが、短期間の河床変動計算では継続時間が重要であるため、足切り流量よりも流量波形で対象を抽出したほうが良いと思います。

      ◯質問2について
       粗度係数や植生ともに現時点では一般化は難しいと考えます。本論文では以下のように取り扱いました。
      ・粗度係数は、水位との比較で評価されるべきですが、本検討ではデータが無かったため、河床変動のみで評価しました。水位が得られるとより深い議論(例えば、流れの抵抗と河床せん断力評価の関係や河床波の遷移、有効掃流力など)が可能になると思います。
      ・植生は、出水後の範囲を与えた方が優位であることより、予測問題においては植生の流出機構のモデル化が必要であることが示されました。流出機構のモデル化には、より詳細な観測データが必要と考えます。

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