氾濫ブロック毎の想定破堤点に着目した氾濫解析結果の分析 2024年6月21日 最終更新日時 : 2024年6月21日 原田 守啓 著者 原田守啓/岐阜大学環境社会共生体研究センター 小泉公一/岐阜大学工学部社会基盤工学科(現:名古屋市役所) 説明資料 20240620河川シンポS2-1(原田岐阜大)ダウンロード
土木研究所の原田です。
河川工学の視点を自治体や市民の方と共有できる方法として、とても興味深く拝見しました。
一方で、あえてネガティブな面についてお尋ねしたいのですが、氾濫範囲を決定づける要因が明確になることで、対応に苦慮する方がいるとか、地域の分断を生むといった(本来はそういった議論を誘発することが大事だと思いますが)、ネガティブな反応などがもしあれば、あるいは予想されれば、教えていただけないでしょうか。
朝日航洋(株)の鈴田と申します。
本研究で取り組まれている氾濫ブロックごとに氾濫現象の特徴を整理し、わかりやすく自治体や住民に情報を提供する取り組みは大変興味深く、重要と思います。いくつか質問等をさせていただきますが、理解不足のところもあると思いますのでご指摘いただければ幸いです。
Q1 p.5 「米田らのリスクランク判定の方法」は知りませんでした。浸水深と流速から避難行動を考えるのにわかりやすくて良い方法と思いますが、ランク③と④の危険度が逆転するケースがありそうで気になりました。極端な例を挙げれば、ランク③に属する水深0.49m、流速5mのA地点とランク④に属する水深0.6m、流速0mのB地点では、A地点の方が低いランクで表示されてしまいます。リスクランクと避難方法を100%両立させる表現は難しいと思いますが、歩行困難は床上浸水と同等の危険度とみなし、③-1、③-2のような並列的な表現が良いように思いますが、いかがでしょうか?
Q2 p.8 手法Bの評価方法の中で「①左右岸の高さの違い」は、片岸から越水すると両岸から越水する場合に比べて堤防を横切る越水流量が多くなるため破堤リスクが高くなるという理由で設定されているのかと思います。図2を見ると、左右岸の高さの差のみを評価しているように見えますが、対岸との比高によってプラス、マイナスで評価を行うのがベターではないでしょうか?(対岸が低ければ自岸側は安全度が上がるため)
Q3 p.9 破堤リスクを考慮した代表破堤点の抽出方法は、いろいろ考えてみましたがなかなか難しいですね。越水は堤防の形状で決まる要素が大きいと思いますので手法Bで、漏水は形状による手法Bに加えて地質的な要因を実績等が反映されている手法Aにより加味すれば妥当性が向上するのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
Q4 p.12 各メッシュにおける浸水発生ケース数/全ケースの図が参考として提示されていますが、シンプルでわかりやすいと思いました。破堤リスクの算定は不確実性が高いことを考えると、単純に影響する破堤地点の数でリスクを評価する方法もありと思います。
なお、大きな氾濫ブロックの下流側は多くの破堤地点の影響を受け、値が大きくなりやすいということだと思いますが、浸水確率が重要な保険料設定などでは(別途浸水深の考慮は必要かも知れませんが)重要な指標になりえるのではないでしょうか?