ダム群連携最適操作シミュレータの開発

著者

田村 和則/(独)水資源機構  

木戸 研太郎/(独)水資源機構  

小森谷 哲夫/パシフィックコンサルタンツ(株)

角 哲也/京都大学防災研究所

説明資料

ダム群連携最適操作シミュレータの開発” に対して6件のコメントがあります。

  1. 髙橋 一徳 より:

    いであ(株)の高橋と申します。
    最適なダム操作の算出アルゴリズムについて質問があります。

    下流河川水位だけを目標として設定しているのでしょうか?
    多目的ダムの場合、ダムの貯水位を下げすぎても利水に影響がでるためダムの貯水位も目標値として設定すべきではないかと思います。

    また、降雨の時空間分布によってはダム自身が危険となる場合もあるかと思います。
    こういった場合の「最適な操作」とはどのように目標を設定して決定しているのでしょうか?

  2. 田村 和則 より:

    いであ(株) 高橋様

    水資源機構総合技術センター田村です。

    ご質問ありがとうございます。

    質問1:
    下流河川水位だけを目標として設定しているのでしょうか?
    多目的ダムの場合、ダムの貯水位を下げすぎても利水に影響がでるためダムの貯水位も目標値として設定すべきではないかと思います。

    回答1:
    開発したシステムは、貯水位の目標を 使用者で任意に設定変更できます。その貯水位を上限として下流へのダムからの放流量を低減するための計算結果を返します。

    質問2:
    降雨の時空間分布によってはダム自身が危険となる場合もあるかと思います。
    こういった場合の「最適な操作」とはどのように目標を設定して決定しているのでしょうか?

    回答2:
    回答1と同様に、ダムの貯水位を任意に使用者が任意に設定できます。その場合、水を貯める上限値として設定しますので、ダムの危険度が高まることはありません。設定したダムの貯水位を上限ととして、下流の水位が低減できる放流パターンをシステムは返します。

    1. 髙橋 一徳 より:

      田村様
      ご回答くださりありがとうございます。

      質問2について、目標とする(上限とする)ダム貯水位は通常但し書き操作開始水位に設定すると思われますが、ダム上流域の降雨のボリュームと予測精度(特に前線性の降雨)によってはどうしても目標の貯水位に到達してしまうこともあると思ったので質問させていただきました。

  3. 内田 龍彦 より:

    アンサンブル気象予測を活用し,既存ダムシステムの能力を最大限に発揮するように事前放流や特別防災操作をサポート実施できるとても重要な研究と思います.雨の降る,降らないの違いはありますがいずれの操作にしても比較的先の気象予測が必要と思いますが,台風ではなく前線性降雨などにも適用できるのでしょうか?特に後者の操作の場合は,被害を逆に大きくしないために難しい判断が迫られることになりますが,予測の不確実性やその不確実性を評価することの難しさはどのように考えればよろしいでしょうか?

  4. 田村 和則 より:

    内田 龍彦様

    水資源機構総合技術センター田村です。

    ご質問ありがとうございます。

    ご質問:
    台風ではなく前線性降雨などにも適用できるのでしょうか?特に後者の操作の場合は,被害を逆に大きくしないために難しい判断が迫られることになりますが,予測の不確実性やその不確実性を評価することの難しさはどのように考えればよろしいでしょうか?

    回答:
    本システムではアンサンブル降雨予測に欧州中期予報センターのデータを活用しています。
    前線性降雨の予測は台風による降雨予測より相対的に予測の不確実性の評価が難しい結果となっております。
    特に、線状降水帯による降雨予測はアンサンブル降雨予測では課題が多いため、数値予報モデルの精度向上が望まれる状況にあります。

    1. 内田 龍彦 より:

      ご回答ありがとうございました.現状の課題について説明いただきありがとうございます.重要なご研究と思いますのでまた今後の研究の進展も楽しみにしております.

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