流木捕捉池内の流況制御を考慮した流木捕捉施設配置の設計 2023年6月12日 最終更新日時 : 2023年6月12日 加藤翔吾 著者 加藤翔吾/株式会社建設技術研究所 岩谷栄林/株式会社建設技術研究所 福井 治/株式会社建設技術研究所 岩見収二/株式会社建設技術研究所 上杉大輔/株式会社建設技術研究所 柳田隆一/広島県河川課 松井康彦/広島県河川課 池田和也/広島県野呂川ダム管理事務所 吉田大貴/広島県野呂川ダム管理事務所 内田龍彦/広島大学大学院 説明資料 【流木捕捉池内の流況制御を考慮した流木捕捉施設配置の設計】ダウンロード
加藤様
中央大学 後藤です.実験と数値解析とを一体的にご検討されていて,大変興味深く拝見させて頂きました.
本検討における数値解析の活用に関して,教えて下さい.
数値解析は施設の配置や基本形状を決定する際に用いられておりますが,6章の施設の改良案をご検討される際には,数値解析は用いられていないのでしょうか?
実験で堰や導流堤等を色々と変更するのは,何かと準備が大変かと思い,それに対して,数値解析を用いて堰や導流堤の諸元の絞り込みをした方が効率的かと思いますが如何でしょうか?
論文にはしていないが,実際のご検討では,改良案を検討する際にも,数値解析を援用しているのでしょうか?
それとも,平面二次元解析ではそこまで精度が確保出来ないとご判断されて,実験でのみ実施さえたのでしょうか?お教えください.
中央大学 後藤先生
ご質問ありがとうございます。
数値解析での施設内の改良諸元の絞り込みですが、本報告では併用しておりませんでした。
本検討では、流木流下現象、流木捕捉現象も考慮する必要がありましたので、模型実験のみで施設改良を進めました。
(模型上で比較的手軽に簡易改造でき、あたり付けの実験をできたこともあります)
また、数値解析の精度を確保できないというご推察も理由の1つです。
ただし、ご指摘の通り、全て実験で進める必要はなく、純粋な流れ場だけであれば、数値解析をあたり付けとして用いることは可能かつ効率的と考えております。
(本報告の施設例ですと、越流堤においては数値解析が適していたかと思います。一方導流堤においては、流木捕捉形態に応じて流木捕捉施設から河道への流出条件が変わるため、効率の観点からは難しいかもしれません。)
また、難しい模型改造の事例もあり、実験の弱部である非定常性(洪水波形)の問題もあります。
今後も数値解析を上手く活用しながら、模型実験を進めていければと考えております。
加藤様
詳細にご説明頂き有難うございます.
流木の捕捉も併せて評価する必要があったので,模型実験のみで検討を進めたとのこと理解ました.
その代わり(?),簡易的に改造できるように,実験を工夫されたのですね.
勉強になりました.有難うございました.