小原 大輔1,大瀧 諭1,渡邊 武志2,北野 和徳2,佐藤 浩一2,佐々木 雄治3,平嶋 賢治3,恩藤 真3
1.日本工営株式会社,2.パシフィックコンサルタンツ株式会社,3.一般社団法人流域水管理研究所
質問ではなく,コメントです(回答は必須でありません). もう1本の発表の後半コメントと同じものの再掲です.
函体が常時水位よりも低く函体内をドライにすることも大変という現場もあり,目視点検にのみ頼るのは問題があるという指摘に同意します.不可視部分である函体底面の空洞形成状況の把握について,目視に頼らず状態の変化を把握しようとする発想は有効だと思います. 1)計測される「周波数の変化」が有意な変化であるか否か判定できること,が肝の1つと思います. 2)これまでの知見でわかっている堤防(上載荷重の増加)に伴う函体の引き込み沈下の知見を,周波数変化との対応で表現・検出できることが肝の2つ目と思います(固有値解析とその信頼性が重要と思われます). 3)最終的には,函体内や函体周辺空洞の確認,対策検討が必要になりますので,周波数変化のご提案はそのつなぎ・前捌きの調査点検手法とするのが適切と思います. 4)常時微動の観測でも周波数変化の検出が可能と思われます.耐震設計・照査の確認の地震時応答観測も兼ねてデータ収集ができると有効となる可能性があると思いました. 5)函体下の不同沈下に伴う空洞発生は,基礎杭を堅固な支持層に求めている函体で発生しやすいと推察されますので,基礎杭を堅固な支持層に求めている函体を優先して点検・調査・評価する体制を整備することが重要と思います.このような函体構造は,1973年の樋管・樋門設計指針(案)から1998年の柔構造樋門設計の手引き作成までの間に設計・新設されたものに多いと推測されます. 現場の樋門安全性確認の進捗に寄与する研究成果が出ることを期待します.
有益なコメント、誠にありがとうございました。 また調査優先対象となる函体構造に関するご指摘もありがとうございました。 今後の研究を進めるにあたり、参考とさせていただきます。
コメント誠にありがとうございました。
空洞などができた場合、堤防と函渠が同一の挙動とならないために,振動する軸長Lが長くなることによって固有振動数は低周波側に移行すると想定されます. 明確な閾値設定は今後の課題でありますが、参考として、著者らが実施した固有振動数の試算では、側面地盤が緩み、函体下の空洞化量が20cm となった場合、固有振動数は10%程度低下する結果を得ています。 固有振動数の計測誤差は概ね±1~2%程度以内と想定されますので、固有振動数の低下により空洞の進行を概ね捉えられるものと考えられます。
砂防堰堤などの調査でも活用可能とのご指摘、ありがとうございます。現地測定法として、衝撃振動試験、常時微動測定、ドップラーレーザー測定の3手法が候補と思われますが、現地条件に応じて、適用性を検討の上、現地測定実績やデータ蓄積が必要と考えております。
それぞれの構造物には特有の周波数があるのだろうとは思います。空洞などができた場合に例えば高周波側にずれるなど、こうなったら危険、というような閾値のようなものはありますでしょうか。簡単に測れるなら砂防堰堤などの調査でも活用可能と思います(水の音の影響が気にはなりますが。)。簡易的に計測ができる技術に期待しています。
コメント、誠にありがとうございました。 返信欄を間違えてしまいましたが、上記の通り、ご回答いたしますので、ご確認をよろしくお願いいたします。
これは河川に限らずいろんな分野で活用できますね。ご回答ありがとうございました。
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質問ではなく,コメントです(回答は必須でありません).
もう1本の発表の後半コメントと同じものの再掲です.
函体が常時水位よりも低く函体内をドライにすることも大変という現場もあり,目視点検にのみ頼るのは問題があるという指摘に同意します.不可視部分である函体底面の空洞形成状況の把握について,目視に頼らず状態の変化を把握しようとする発想は有効だと思います.
1)計測される「周波数の変化」が有意な変化であるか否か判定できること,が肝の1つと思います.
2)これまでの知見でわかっている堤防(上載荷重の増加)に伴う函体の引き込み沈下の知見を,周波数変化との対応で表現・検出できることが肝の2つ目と思います(固有値解析とその信頼性が重要と思われます).
3)最終的には,函体内や函体周辺空洞の確認,対策検討が必要になりますので,周波数変化のご提案はそのつなぎ・前捌きの調査点検手法とするのが適切と思います.
4)常時微動の観測でも周波数変化の検出が可能と思われます.耐震設計・照査の確認の地震時応答観測も兼ねてデータ収集ができると有効となる可能性があると思いました.
5)函体下の不同沈下に伴う空洞発生は,基礎杭を堅固な支持層に求めている函体で発生しやすいと推察されますので,基礎杭を堅固な支持層に求めている函体を優先して点検・調査・評価する体制を整備することが重要と思います.このような函体構造は,1973年の樋管・樋門設計指針(案)から1998年の柔構造樋門設計の手引き作成までの間に設計・新設されたものに多いと推測されます.
現場の樋門安全性確認の進捗に寄与する研究成果が出ることを期待します.
有益なコメント、誠にありがとうございました。
また調査優先対象となる函体構造に関するご指摘もありがとうございました。
今後の研究を進めるにあたり、参考とさせていただきます。
コメント誠にありがとうございました。
空洞などができた場合、堤防と函渠が同一の挙動とならないために,振動する軸長Lが長くなることによって固有振動数は低周波側に移行すると想定されます.
明確な閾値設定は今後の課題でありますが、参考として、著者らが実施した固有振動数の試算では、側面地盤が緩み、函体下の空洞化量が20cm となった場合、固有振動数は10%程度低下する結果を得ています。
固有振動数の計測誤差は概ね±1~2%程度以内と想定されますので、固有振動数の低下により空洞の進行を概ね捉えられるものと考えられます。
砂防堰堤などの調査でも活用可能とのご指摘、ありがとうございます。現地測定法として、衝撃振動試験、常時微動測定、ドップラーレーザー測定の3手法が候補と思われますが、現地条件に応じて、適用性を検討の上、現地測定実績やデータ蓄積が必要と考えております。
それぞれの構造物には特有の周波数があるのだろうとは思います。空洞などができた場合に例えば高周波側にずれるなど、こうなったら危険、というような閾値のようなものはありますでしょうか。簡単に測れるなら砂防堰堤などの調査でも活用可能と思います(水の音の影響が気にはなりますが。)。簡易的に計測ができる技術に期待しています。
コメント、誠にありがとうございました。
返信欄を間違えてしまいましたが、上記の通り、ご回答いたしますので、ご確認をよろしくお願いいたします。
これは河川に限らずいろんな分野で活用できますね。ご回答ありがとうございました。