篠崎 遼太1,藤代 政弘1,山本 一浩1
1.八千代エンジニヤリング株式会社
河川管理施設に着目した2時期のALB計測データによる河道管理検討について
建設技術研究所の山崎です。2点ほど質問させてください。 【質問1】 スライド9について、計画河床高は200mピッチの情報しかないと思うが、計画河床高サーフェスを設定する際、湾曲部や河床勾配などがある中で、測線間の内挿はどのように行っているのか?また、この計画河床高サーフェスについて、横断測線間で照査の基準として用いることへの妥当性について見解をお伺いしたい。 【質問】 ALBの誤差(水部:15~30cm、陸部:密集した草本類がある場合、最大で1m程度)を考えると、CIMモデルは、場所によって相当の誤差をもつと考えるがどうか?また、今後、この誤差を踏まえた上で、設計へ活用するための対応策などがあればご教示願いたい。
八千代エンジニヤリングの篠崎です。貴重なご意見ありがとうございます。 以下の通り回答いたします。 【質問1】 HWLや計画河床高など、計画に関する数値は200mピッチの距離標毎に設定されているため、本検討では河道中心線に距離標断面ごとに計画値を与え、距離標間を直線で補間したサーフェスを用いています。ご指摘の通り、河道の湾曲部では左右岸の延長の違いで若干誤差が生じているものと考えられますが、この点については現在検討中です。 【質問2】 ご意見いただいたALBの誤差(水部:15~30cm、陸部:密集した草本類がある場合、最大で1m程度)はあくまでグリーンレーザの仕様における較差であり、ALB計測の測量成果のなかでは検証点で±5cmの精度が確保されています。また、今回の検討や設計時には0.5m格子で間引いたGROUNDデータを用いて、植生による細かいノイズは反映しないようにしております。 九頭竜川では堤防の詳細設計でALB計測データを用いた設計成果に基づく工事もすでに行われていますが、施工にあたり地形の誤差が大きく、問題になった事例は今のところ伺っておりません。ただし、水中部の施工実績はまだなく、より高い精度を求められる護岸や樋門等のコンクリート構造物設計では、設計段階で航空レーザーより精度の高いALB-UAV測量や実測測量で検証する必要があると考えています。
篠崎様 ご丁寧にありがとうございます。 航空レーザ測深(ALB)が一般化する中で、BIM/CIMへの活用方法をどのようにすべきか考えているところでした。大変参考になりました。 ありがとうございました。
コメントですが、護岸の情報は被災リスクを考える上で重要な割に整理された既存データは少ないようで、ご発表いただいたような取り組みが普及して、維持管理だけでなく被災リスク評価にも繋げられると良いと思いました。 また根入れ深さやブロックの大きさなど推定する部分も出てくるかと思いますが、全国でのデータが整理され、露出した所で深さのチェックなどを行うことで埋まっているところの深さの推定精度を向上できる余地もあるのかなと感じました。 よろしくお願いいたします。
八千代エンジニヤリングの篠崎です。コメントありがとうございます。 ご指摘いただいた通り、今回は発注者の方で工事履歴がきれいに整理されていたためこのような検討を行うことができましたが、どの河川でも同じ。とはいえない状況と思います。DXの第1段階として、護岸等情報の丁寧なデジタイゼーション(Digitization)が今後のデータの活用につながっていくと考えます。 また、上記の整理だけでなく、地盤の土層構成や埋設物を検知(または推定)できるような技術開発が進み、地盤以下を含めたBIM/CIMモデルやデータプラットフォームの構築が実現されれば、その中で面的に、既設護岸の安定性やご意見いただいた被災リスクの評価を行うことができると思いました。 貴重なご意見ありがとうございました。
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河川管理施設に着目した2時期のALB計測データによる河道管理検討について
建設技術研究所の山崎です。2点ほど質問させてください。
【質問1】
スライド9について、計画河床高は200mピッチの情報しかないと思うが、計画河床高サーフェスを設定する際、湾曲部や河床勾配などがある中で、測線間の内挿はどのように行っているのか?また、この計画河床高サーフェスについて、横断測線間で照査の基準として用いることへの妥当性について見解をお伺いしたい。
【質問】
ALBの誤差(水部:15~30cm、陸部:密集した草本類がある場合、最大で1m程度)を考えると、CIMモデルは、場所によって相当の誤差をもつと考えるがどうか?また、今後、この誤差を踏まえた上で、設計へ活用するための対応策などがあればご教示願いたい。
八千代エンジニヤリングの篠崎です。貴重なご意見ありがとうございます。
以下の通り回答いたします。
【質問1】
HWLや計画河床高など、計画に関する数値は200mピッチの距離標毎に設定されているため、本検討では河道中心線に距離標断面ごとに計画値を与え、距離標間を直線で補間したサーフェスを用いています。ご指摘の通り、河道の湾曲部では左右岸の延長の違いで若干誤差が生じているものと考えられますが、この点については現在検討中です。
【質問2】
ご意見いただいたALBの誤差(水部:15~30cm、陸部:密集した草本類がある場合、最大で1m程度)はあくまでグリーンレーザの仕様における較差であり、ALB計測の測量成果のなかでは検証点で±5cmの精度が確保されています。また、今回の検討や設計時には0.5m格子で間引いたGROUNDデータを用いて、植生による細かいノイズは反映しないようにしております。
九頭竜川では堤防の詳細設計でALB計測データを用いた設計成果に基づく工事もすでに行われていますが、施工にあたり地形の誤差が大きく、問題になった事例は今のところ伺っておりません。ただし、水中部の施工実績はまだなく、より高い精度を求められる護岸や樋門等のコンクリート構造物設計では、設計段階で航空レーザーより精度の高いALB-UAV測量や実測測量で検証する必要があると考えています。
篠崎様
ご丁寧にありがとうございます。
航空レーザ測深(ALB)が一般化する中で、BIM/CIMへの活用方法をどのようにすべきか考えているところでした。大変参考になりました。
ありがとうございました。
コメントですが、護岸の情報は被災リスクを考える上で重要な割に整理された既存データは少ないようで、ご発表いただいたような取り組みが普及して、維持管理だけでなく被災リスク評価にも繋げられると良いと思いました。
また根入れ深さやブロックの大きさなど推定する部分も出てくるかと思いますが、全国でのデータが整理され、露出した所で深さのチェックなどを行うことで埋まっているところの深さの推定精度を向上できる余地もあるのかなと感じました。
よろしくお願いいたします。
八千代エンジニヤリングの篠崎です。コメントありがとうございます。
ご指摘いただいた通り、今回は発注者の方で工事履歴がきれいに整理されていたためこのような検討を行うことができましたが、どの河川でも同じ。とはいえない状況と思います。DXの第1段階として、護岸等情報の丁寧なデジタイゼーション(Digitization)が今後のデータの活用につながっていくと考えます。
また、上記の整理だけでなく、地盤の土層構成や埋設物を検知(または推定)できるような技術開発が進み、地盤以下を含めたBIM/CIMモデルやデータプラットフォームの構築が実現されれば、その中で面的に、既設護岸の安定性やご意見いただいた被災リスクの評価を行うことができると思いました。
貴重なご意見ありがとうございました。