The symposium about river engineering, 2022

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コメント (4)
  1. 角 哲也 より:

    福岡先生、流域治水と洪水の水収支を明確に意識することは大いに賛同します。今回も和泉さんに流域内の貯留量の空間分布を河川の流程に沿って可視化する試みを行っています。

    ダムの絵は、できればもう少し正確に記述いただきたいと思いました。ピーク時の洪水を貯め続ける絵になっていますが、実際は異なります。ピーク後は流入量<放流量となっていきます。いわゆる後期放流です。その点では、河道貯留量が増減するのと同じです。河道貯留量とダム貯留量の決定的な違いは、ピーク時にダムの方がより大きく貯めることができる装置であることを明確にご説明していただきたいと思います。説明としては、自然の狭窄部は、一般の河道より大きな河道貯留量を有しますが、同様に「ダム=人工狭窄部=山間遊水地」との説明を行っていくことが重要と考えます。
    あと、総流出量が7/5 0時までで5億m3, 7/5 6時までで6憶m3と評価されていますがその算定根拠は何でしょうか? 球磨川流域全体なのでしょうか? 人吉上流域で評価した方がいいのではないでしょうか? 私と野原先生で、Hydro BEAMを用いて行った評価(人吉上流)は、7/5 0時までで3億m3でした。よろしくお願いします。

  2. 中津川 誠 より:

    大和川河川事務所・山本所長には流域治水の先進的な取り組みのご紹介ありがとうございました。その中で興味深かったのは内水貯留への積極的な取り組みについてです。たとえば遊水地は外水対策で設計されていると思いますが、内水を貯めすぎて外水の貯留を阻害するようなことは考えられないでしょうか?あるいはそのことは織り込み済みで設計されているのでしょうか?内水と外水の定量的な評価に基づく設計がなされているのか?また、(内水分の負担は地方自治体かと思いますが)費用負担の考え方は定まっていて合意されているのかについてご教授いただけると幸いです。

  3. 江頭 進治 より:

    現在皆さんでご議論いただいている内容は、雨水だけの問題に終始しているように見えます。この数年間に頻発しております、中小河川、山地河川の土砂洪水氾濫で見られたような現象の位置づけはどうなっているのでしょうか。流域治水の問題で対象となっているような洪水があれば、山地流域は崩壊・土石流等で荒廃し、九州北部豪雨、西日本豪雨、台風19号、において中小河川の流域に大災害をもたらしたようなことが起こることが想定されます。今日の議論には、土砂・流木の話が全く出てきませんでしたが、将来の流域づくりを考える上で片手落ちになることは明らかなように思います。

  4. 内田 龍彦 より:

    江頭先生,コメントありがとうございます.ご指摘の通り,大雨時には,土砂や流木による氾濫も伴います.実際,遊砂地や流木捕捉施設は洪水対策として検討されていますし,私が関わっている流域治水のプロジェクトにおいても土砂洪水氾濫に対してどのように対策するのかが課題となっています.今回は時間の制約と前回の幅広い議論から論点を絞り,ご指摘いただいた土砂,流木や,超過洪水時の構造物やインフラ被害など,洪水現象の中でも,議論できなかった重要な点が
    あったことについては司会の力不足でした.ご容赦ください.しかし,コメントを頂き,ここで土砂を考慮する重要性を触れられたのはよかったと思います.ありがとうございました.